気づかないうちの便もれが症状で、中高年の女性に多く、出産に伴う外傷性、高齢による肛門括約筋の筋力低下が原因です。
(検 査)
肛門超音波検査で括約筋断裂がないかを調べます。
(治療方法)
肛門を締める練習(骨盤底筋訓練)をすることで機能を取り戻すことができます【図 参照】


排便習慣の見直し:排便は出すものではなく出るものです。決まった時間に出そうとか毎日出したい等の意識は変えてください。
人によっては3日に1回、7日に1回であってもするっと出る便であれば問題ありません。医師の中には毎日トイレに行くように指導する場合がいますが間違っています。
食生活の見直し:3食きちんと食べる。
食物繊維を多く摂って便をまとめ、かさを増やすようにしてください。
腸を刺激するアルコールやコーヒー、みかんなどの柑橘類、香辛料などの刺激物を控えてください。
薬物療法:漏れにくい便性状に整えます。人により便性状は異なります。
一回の処方のみで改善する場合は少なく定期的な通院により処方内容の変更を行います。
*出産に伴う括約筋断裂の場合
外科的治療方法:括約筋形成術
早期に形成術を行わないと効果が不十分になります。早めにご相談下さい。